中国の歴史書『史記』などにハレー彗星と見られる彗星の接近が記録された。現在確認されている中で最も古い確実な記録である。その後も約76年周期で回帰し、ノルマン・コンクエストなど人類の歴史に度々その姿を現している。
おうし座で発生した大規模な超新星爆発を、中国の宋や日本(藤原定家の『明月記』など)、アラビアの天文学者が記録した。昼間でも金星のように明るく見えたという。この爆発のガスが広がり、現在の「かに星雲」となっている。
ニコラウス・コペルニクスが死の直前に著書『天球の回転について』を出版し、宇宙の中心は地球ではなく太陽であるとする「地動説(太陽中心説)」を体系的に発表。その後の科学革命の引き金となり、天文学のパラダイムを一変させた。
ヨハネス・ケプラーが『新天文学』を出版し、惑星は太陽の周りを楕円軌道で運動するという「ケプラーの第1法則」と「第2法則」を発表。ティコ・ブラーエの精密な観測データを解析した成果であり、天動説からの脱却と近代天文学の確立に決定的な役割を果たし…
ガリレオ・ガリレイが自作の望遠鏡で木星を観測し、木星を周回する4つの大きな衛星(イオ・エウロパ・ガニメデ・カリスト)を発見、「ガリレオ衛星」と呼ばれる。地球以外の天体を中心に回る惑星の存在を初めて実証し、すべての天体が地球を中心に回るとする…
アイザック・ニュートンが『自然哲学の数学的諸原理(プリンキピア)』を出版。りんごが落ちるのと月が地球を周回するのは同じ力(万有引力)によるものだと示し、天体の運動を数学的に説明することに成功。物理学と天文学を統一した科学史上最も重要な業績の…
ドイツ生まれの音楽家兼天文学者ウィリアム・ハーシェルが自作の大型望遠鏡で天王星を発見した。古代から知られていた水金地火木土の6惑星以来、有史上初めて望遠鏡によって発見された太陽系の惑星。当初は彗星と思われたが、軌道計算で惑星であることが確認…
フランスの数学者ルヴェリエとイギリスのアダムスがそれぞれ独立して、天王星の軌道の乱れの原因となる未知の惑星の位置を数式で予測した。ルヴェリエの計算結果を受け取ったドイツのガレが望遠鏡を向けると、予測位置のほぼ真横に海王星を発見。「鉛筆の先で…
アルベルト・アインシュタインが一般相対性理論を完成し発表。重力を時空の曲がりとして記述し、ニュートンの万有引力の法則を超える革命的な理論を提唱した。ブラックホール、重力レンズ効果、重力波の存在を予言し、現代宇宙論の基盤となっている。
アメリカの天文学者エドウィン・ハッブルが、遠方の銀河ほど速い速度で遠ざかっていることを発見(ハッブルの法則)。これは宇宙が膨張していることを意味し、ビッグバン理論の観測的基盤となった。静的な宇宙というそれまでの常識を覆す大発見。
アメリカの若き天文学者クライド・トンボーが、海王星の外側にある第9の惑星として冥王星を発見した。パーシヴァル・ローウェルが軌道のブレから予測した「惑星X」を探す長年の写真観測プロジェクトが実を結んだ瞬間だった。
1957年10月4日、ソ連がバイコヌール宇宙基地から人類初の人工衛星「スプートニク1号」の打ち上げに成功した。直径約58cmの金属球が地球を96分で周回し、ラジオ波を発し続けた。西側諸国に衝撃を与えた「スプートニク・ショック」はアメリカのN…
ソ連の探査機ルナ2号が月面に衝突し、人工物が地球以外の天体に到達した史上初の出来事となった。搭載されたペナント(記念メダル)がソ連の国章を月面に届けた。月到達への競争においてソ連がリードを広げた象徴的なミッション。
ソ連の宇宙飛行士ユーリ・ガガーリンがボストーク1号で地球を1周し、人類初の有人宇宙飛行を達成。飛行時間は約108分で、極超音速での帰還も成功。この快挙はソ連の宇宙技術の優位性を世界に示し、宇宙時代への人類進出の先陣を切った。
1963年6月16日、ソ連のヴァレンチナ・テレシコワがボストーク6号に搭乗し、女性として史上初めて宇宙へ飛び立った。3日間にわたり地球を48周し、男性宇宙飛行士より多くの周回数を達成した。繊維工場の工員出身でアマチュアのパラシュート降下選手…
ベル研究所のアーノ・ペンジアスとロバート・ウィルソンが、宇宙のあらゆる方向から来る微弱な電波ノイズを偶然発見。これが宇宙誕生から約38万年後に放出された「宇宙マイクロ波背景放射(CMB)」であると判明し、ビッグバン理論を強力に裏つける証拠と…
1965年3月18日、ソ連のアレクセイ・レオーノフがボスホート2号から船外へ出て、宇宙空間に約12分間浮遊する人類初の船外活動(EVA)に成功した。しかし宇宙服が膨張して硬直し、エアロック内に戻れなくなるという危機に陥り、服内の空気を一部抜…
1969年7月20日、アメリカのアポロ11号がニール・アームストロングとバズ・オルドリンを月面に着陸させた。アームストロングが梯子を降りて「これは一人の人間にとっての小さな一歩だが、人類にとっての大きな飛躍だ」と述べた瞬間、世界中で約6億人…
東京大学宇宙航空研究所がL-4Sロケットにより日本初の人工衛星「おおすみ」を打ち上げ成功。日本はソ連、アメリカ、フランスに次ぐ世界4番目の衛星打ち上げ国となった。重量はわずか24kgで、鹿児島県内之浦から打ち上げられた。
月へ向かう途中でサービスモジュールの酸素タンクが爆発し、月面着陸を断念。月の裏側を周回して地球に帰還するという前代未聞の救出劇が展開された。NASAの管制チームと宇宙飛行士の冷静な対応により3名の乗組員全員が無事生還。「成功した失敗」と称さ…
NASAの探査機パイオニア10号が木星に最接近し、初めて木星の近接画像と詳細なデータを地球に送信した。小惑星帯を初めて無事に通過した探査機でもあり、太陽系外への道を切り開いた。地球外知的生命体へのメッセージ「パイオニアの金属板」を搭載してい…
1976年7月20日(アポロ11号の月面着陸から丁度7年後)、NASAのバイキング1号が火星の「クリス平原」への軟着陸に成功した。着陸機は火星の大気・土壌・気象データを収集し、生命の痕跡を探す実験を行ったが決定的な証拠は得られなかった。しか…
NASAが惑星探査機ボイジャー1号・2号を相次いで打ち上げ。木星・土星・天王星・海王星を次々とフライバイし、太陽系外縁部の姿を初めて人類に見せた。2012年にボイジャー1号は人工物として初めて太陽圏を脱出し、星間空間に到達。地球外知的生命体…
NASAの探査機パイオニア11号が土星に最接近し、土星の環の構造や磁場に関する初のデータを取得。後のカッシーニ等、本格的な土星探査への道を開いた。土星のF環を発見するなど、リングシステムの複雑さを初めて明らかにした。
NASAのスペースシャトル計画の初号機コロンビアが初飛行(STS-1)に成功。世界初の再使用型有人宇宙往還機として、宇宙開発の新時代を切り開いた。シャトル計画は2011年まで135回のミッションを遂行し、ISS建設やハッブル望遠鏡の修理など…
1986年1月28日、打ち上げから73秒後にスペースシャトル「チャレンジャー号」が爆発し、クレスタ・マコーリフ教師を含む乗組員7名全員が死亡した。原因は低温によるOリングの劣化で、NASA内部でリスクへの警告が無視されていたことが後に判明し…
1990年4月24日、スペースシャトル「ディスカバリー号」がハッブル宇宙望遠鏡を地球低軌道に投入した。大気のゆがみを受けずに宇宙を観測できる初の大型宇宙望遠鏡として、初期の鏡の欠陥修正(1993年)以降、宇宙の膨張加速・暗黒エネルギーの発見…
スイスの天文学者ミシェル・マイヨールとディディエ・ケローが、太陽に似た恒星ペガスス座51番星を周回する惑星を発見。太陽系の外に惑星が存在することが初めて直接的に確認された歴史的発見。2人は2019年にノーベル物理学賞を受賞。これを機に500…
1998年11月、ロシアの「ザーリャ」モジュール打ち上げによって国際宇宙ステーション(ISS)の建設が始まった。アメリカ・ロシア・日本・カナダ・ヨーロッパ15か国が参加し、2000年11月から宇宙飛行士の常駐が始まった。総建設費は約1500…
JAXAの小惑星探査機「はやぶさ」がM-Vロケットで打ち上げられ、小惑星イトカワを目指す長い旅に出発。世界初の小惑星からのサンプルリターンを目指す前代未聞のミッション。イオンエンジンによる航行や自律航法など、数々の革新的技術が搭載された。
NASA/ESAの無人探査機カッシーニが7年の航海を経て土星の周回軌道に入った。13年にわたる観測で土星の環の構造、衛星タイタンのメタンの湖、エンケラドゥスの地下海洋と間欠泉を発見。2017年に土星大気に突入し任務を終了した。
国際天文学連合(IAU)の総会で惑星の定義が見直され、1930年の発見以来第9惑星とされてきた冥王星が「準惑星(dwarf planet)」に分類変更された。エリスなど冥王星と同等以上の大きさを持つ天体(太陽系外縁天体)が次々と発見され、惑…
7年間の航海を経て、満身創痍ながらも小惑星イトカワのサンプルを収めたカプセルを分離後、はやぶさ本体は大気圏突入時に燃え尽きた。カプセルはオーストラリアのウーメラ砂漠に着地。世界初の小惑星サンプルリターンを達成し、日本の宇宙技術の高さを世界に…
ESAの探査機ロゼッタが、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に着陸機「フィラエ」を投下し、人類初の彗星表面への着陸を実現。10年以上にわたる航海を経ての到着で、彗星の組成や構造に関する膨大なデータを取得。太陽系形成時の物質を直接調査した画期的な…
アメリカのLIGO(レーザー干渉計重力波天文台)が、13億光年先の2つのブラックホールの合体により放出された重力波を初めて検出した。アインシュタインが100年前に予言した時空の波が、ついに観測で実証された。重力波天文学という新しい窓が開かれ…
イベントホライズンテレスコープ(EHT)が楕円銀河M87の中心にある超大質量ブラックホールの画像を初めて撮影・公開。太陽の65億倍の質量を持つブラックホールの「影」と光のリングが捉えられ、アインシュタインの一般相対性理論が予言した事象の地平…
2020年5月30日、イーロン・マスク率いるスペースXの有人宇宙船「クルー・ドラゴン」がNASAの宇宙飛行士2名を乗せてISSへの打ち上げに成功した。民間企業が有人宇宙輸送を担う初めてのケースとなり、スペースシャトル退役後9年ぶりにアメリカ…
2021年12月に打ち上げられたジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)が2022年7月、人類史上最も深宇宙・高解像度の画像群を公開した。ハッブルの約100倍の集光能力を持つ赤外線望遠鏡として、宇宙誕生から数億年後の初期銀河の光、系外惑星…
インド宇宙研究機関(ISRO)のチャンドラヤーン3号が月の南極付近への軟着陸に成功。月南極への着陸は世界初であり、インドは米・ソ・中に続く4番目の月面着陸成功国となった。南極付近に存在すると考えられる水の氷の探査が目的。
2024年2月、アメリカの民間企業インテュイティブ・マシンズのIM-1「オディセウス」が月面への軟着陸に成功した。民間企業による初の月面軟着陸成功であり、アメリカとして1972年のアポロ17号以来52年ぶりの月面着陸でもあった。NASAのア…