近世

重商主義

別名: マーカンティリズム

関連国・地域: GB, FR, ES, NL

16〜18世紀のヨーロッパ諸国で広く採られた経済政策および経済思想の総称。国富を金銀(貴金属)の保有量ではかる考え方を基礎とし、輸出を奨励して輸入を抑え、貿易差額を黒字に保つことで国力を高めようとした。初期にはスペインのように新大陸の銀の直接獲得を重視する重金主義(ブリオニズム)がみられ、のちにイングランドのトマス・マンらが説いた貿易差額主義へ、さらにフランスのコルベールに代表される、国内マニュファクチュアの育成を国家が主導する国家主義的な産業政策(コルベール主義)へと展開した。具体的な手段としては、保護関税や航海法による海運の保護、東インド会社などの特許会社への独占権付与、植民地を原料供給地かつ本国製品の市場として囲い込む植民地政策があげられる。人口や労働力の増加も国力の源泉とみなされた。18世紀後半以降、フランスの重農主義やアダム・スミス『国富論』(1776年)の自由貿易論から、富の源泉を貴金属ではなく生産と分業に求める立場で批判され、19世紀の自由貿易政策へと道を譲った。なお「重商主義」という呼称自体は、批判者であるスミスらが用いた用語に由来する。

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