近現代1913年 〜 1977年

マカリオス3世

別名: マカリオス・ミハイル・フリストドゥル・ムスコス

キプロス正教会大主教(在位1950〜1977年)であり、キプロス共和国の初代大統領(在任1960〜1977年)。パフォス県の村に生まれ、本名をミハイル・フリストドゥル・ムスコスといい、キッコス修道院で学んだのちアテネ大学とボストン大学で神学を修めた。1950年に37歳で大主教に選出され、オスマン時代以来の慣行で正教徒住民の代表者とみなされる立場を背景に、ギリシャとの統合(エノシス)を求める運動の先頭に立った。1955年にEOKAの武装闘争が始まるとイギリス当局は彼を扇動者とみなし、1956年にセーシェルへ追放したが、翌年釈放された。1959年のチューリヒ・ロンドン協定では、エノシスを断念して独立国家を樹立する案を受け入れ、1960年の共和国発足とともに初代大統領に就任した。国内ではギリシャ系とトルコ系の対立が深まる一方、対外的には非同盟運動に参加して東西いずれの陣営とも距離を置く路線をとり、エノシス派やギリシャの軍事政権と対立した。1974年7月、ギリシャ軍事政権の支援を受けたクーデタで一時国外へ逃れ、直後にトルコが軍事介入して島は事実上分断された。同年12月に帰国して大統領に復帰し、分断された国家の統一交渉にあたったが実現しないまま1977年に死去した。

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